言葉のお守り

こんにちは。トミタマミです。

今朝の気温は2度。

空から降ってくる雨粒が、気のせいかな、ひらひら降りてきている気がします。

 

仕事前にひさびさにブログを書いてみようと思いました。

 小さいころから考え事をするのが好きです。

 

自分の中で疑問を投げかけ自分なりの答えを探しに行くような、そんな考えごとが常に頭の中をぐるぐる回っています。最近頭の中に色々たまってきた気がしたので言葉にしてみます。

なかなか勇気もいりますがブログを読んでくださる方はきっととても少ないだろうと思うのでここで。

 

 

この数年間、ひたすら目標は『画力をあげる』ことでした。

といいながらも基礎からデッサンを習ったり塾に行ったり、そういう方法がまだ自分にしっくり来ない気がして、完全に独学の自己との対峙の日々でした。なので良からぬ方向に進んでいるかも、、、

 

最初は何を描いていいのやらどこを目指せばいいのやらと道なき道を進んできましたが、だんだんと取捨選択していく中で、自分の描きたい絵が分かってきました。 

そしてもう完全に自己満の世界ですが、最近になり、この目標がなかなかいいところまで辿り着けている感覚があります。ようやく長いトンネルの出口が少し見えてきたところで(出たらまた次のトンネルがありそうですが)最近改めてこんなことを考えるようになってきました。

 

自分が絵を描くことで目指していることは、自分の内側にあるものを表現することなのだろうな、と。

私は絵が先ではなくて、想いが先にあって、そこにぴったりハマるような挿絵のようなものを目指しているのだなぁというのが最近の気づきです。言葉に表せない思いを表現するにあたって一番しっくりくることが、絵というものなのだろうなと。(文も好きですが恥ずかしいし熱くなりすぎますね)

 

 

そもそも絵というものはそういうものな気もしますね。だとすれば、やっとそこまで来れたのかもしれない、という心境です。

 

小さいころから豊かな自然が好きでした。

小学生の頃、実家の畑がなくなることになった時、大好きだった砂場がなくなることを知り外でひっそりと『反対運動』を唱えた記憶があります。もちろん大人にも誰にも言っていない、一人で静かに抱きしめていた感情です。

 

大人になり、好きなことができるようになってからは、故郷の新潟に戻り庭での土いじりに親しむようになりました。

そして息子が生まれて、生き物好きな息子の影響でたくさんの虫や生き物、自然と触れ合ってきました。

その豊かさがいつも心の奥をじんわりとあたためてくれて、草花ひとつ、アリの行列にも、カエルやミミズやオケラ、トカゲたちにもかわいさ、命のあたたかみ、美しさを覚えるようになりました。

 

 

 

最近我が家で子亀も産まれました!

 

世界のすべては自然とともに悠々と流れていくべきだと感じるし、自分もそうやって生き物らしい人間でありたいと思っています。

 

私の描く絵が誰かにとって、そんな自然の生み出す世界のおもしろさやあたたかさを感じるほんのひとかけらの気づきにでもなってくれたら幸せだなと思うのです。

(気づきというのは自分で言っておいておこがましいなとも思い、きっとそういうものを大切にしてきているみなさんが私の絵に共鳴してくださっているのかなと思う日々です。)

私は自分が生きてきた中で大切にしてきたユーモアやポジティブな気持ちやそういうものと融合して、ポップに軽快にその小さなメッセージを織り交ぜながら描いていきたい。そのために自分は絵を描いていきたいと思う今日この頃です。

 

自然に親しむことが少なくなった現代は、生き物が不衛生だと距離を置いたり、雑草を煙たがってコンクリートにしてしまったり。啓蒙活動がしたいわけではないけれど、私は同じ生き物同士、共に生きていきたいです。横並びでいたいのです。

 

もちろん偉大なるこの方たちとも手を取り合って

 

 

そんな最近の私が絵を描くときにお守りにしている言葉たちがあります。

 

『自然は無秩序にふるまう』

 

“ひらひら舞い落ちる落ち葉の動きや、風に流される風船の動きなど、多くの自然現象は無秩序にふるまいます。”

 

子どもたちとよく行く科学館で読んだ文章です。

 

絵も無秩序でいたい。

きれいではなく、より自然に。葉の1枚1枚もみんな違って自然な形でいい。

ぽとっと落ちてしまった水によって滲んでしまったところも、思っていた形に描けなかったところも、筆のバサッと感が出てしまったラインも、流れに身を任せて自然現象にしてしまおう。物事をおおらかに受け止められる人間でいたい。

 

 

 

なんともおおざっぱですが、この魔法の言葉が最近の私の絵を作り上げているひとつの要素となっています。

 

そんな風に仕上げた絵が、自分の描きたい絵のイメージととても近いので気に入っています。

 

今年は描きたい絵が定まらず寄り道の多き1年でした。

迷いはあっても立ち止まることはしません。寄り道ほどたくさんのヒントを得れる機会はないということはこれまでの人生で出した私なりの答えのひとつです。常に自分の心に正直にまっすぐに、たくさん考えて練りに練った今、自分の方向性が定まってきた気がしてちょっとすっきりしています。

これからまたできていく作品が今はなんだか楽しみです。

 

より自然に。おおらかに。日常の小さな豊かさに目を向けて。

あたたかなストーリーを描いていきたいです。